第二回となる今回は商品売買です!
商品売買の仕分け
簿記の流れで言う『仕訳』のカテゴリーです。
三分法と分記法
商品の仕入れ、売り上げの処理方法は、『三分法』と『分記法』の2つのやり方があります。
三分法
三分法では、仕入〔費用〕、売上〔収益〕、 繰越商品〔資産〕の3つの勘定科目で処理します。
- 仕入れ・・・商品や売り物を買う行為
- 原価・・・仕入れた時の金額
- 売り上げ・・・商品を販売する行為
- 売価・・・商品を販売した時の金額
- 仕入れ先・・・商品を仕入れた相手先
- 得意先・・・商品を売り上げた相手先
A社はB社から商品1000円を仕入れ、代金は現金で支払った。
(仕入) 1000 / (現金) 1000
現金(資産)が減少した時は貸方。
A社はC社に商品(原価1000円 売価1050円)を売り上げ、代金は現金で受け取った。
(現金) 1050 / (売上) 1050
売価を計上。
現金(資産)が増加したので借方。
分記法
分記法では、商品〔資産〕、商品売買益〔収益〕、の2つの勘定科目で処理します。
A社はB社から商品1000円を仕入れ、代金は現金で支払った。
(商品) 1000 / (現金) 1000
A社はC社に商品(原価1000円 売価1050円)を売り上げ、代金は現金で受け取った。
(現金) 1050 / (商品) 1000
(商品売買益) 50
貸方と借方の合計金額は一致させます。
三分法の繰越商品の解説はのちに記載します。
3級では主に三分法で処理します。
掛け取引・・・商品の代金を後日、受け取ったり、支払ったりすることを約束して、商品を仕入れたり、売り上げたりすること。
例題
掛け取引
甲社が乙社に商品1000円を売り上げ、代金は掛けとした。
売掛金 1000 / 売上 1000
売掛・・・後日、代金を受け取ることができる「権利」「資産」なので貸方
甲社が乙社より売掛金1000円を現金で回収した。
現金 1000 / 売掛金 1000
現金を回収、増加したので貸方。「権利」「資産」が消滅したので借方、売掛金
甲社が乙社より商品500円を仕入れ、代金を掛けとした。
仕入 500 / 買掛金 500
買掛金・・・後日、代金を支払わなければならない「義務」「負債」
後日、買掛金500円を現金で支払った。
買掛金 500 / 現金 500
「義務」「負債」の消滅。現金の減少
返品
売り上げた時の逆仕訳
売掛金 100 / 売上 100
売上 100 / 売掛金 100
クレジット売掛金
クレジットカードを使った売買時の手数料
支払◯◯は『費用』の仕分け
商品1000をクレジット払いで販売。クレジットカード会社の手数料(販売価格の2%)は販売時に計上
クレジット売掛金 980 / 売上 1000
支払手数料 20
売上1000円は変えれないので20円はマイナス計上しない。
諸掛り
発送費、運賃などの費用
売主側が負担する場合
A社に商品2000円を売上、代金は掛けとした。発送費(売主負担)300円は現金で支払った。
売掛金 2000 / 売上 2000
発送費 300 / 現金 300
B社から商品2000円を仕入れ、代金は掛けとした。受け取る際、運送賃(売主負担)300円は現金で支払った。
仕入 2000 / 買掛金 2000
立替金 300 / 現金 300
買主は運賃費用を負担している
→売主の為に支払っている(売主負担)
→売主から回収できる「権利」「資産」なので貸方計上。
買い主側が負担する場合
A社に商品2000円を売上、代金は掛けとした。発送費(買主負担)300円は現金で支払った。
売掛金 2000 / 売上 2000
立替金 300 / 現金 300
または、
売掛金 2300 / 売上 2000
現金 300
売掛金、立替金共に回収できる「権利」なので、まとめて仕分けできます。
A社に商品2000円を仕入れ、代金は掛けとした。受け取る際、運送賃(売主負担)300円は現金で支払った。
仕入 3300 / 買掛金 3000
現金 300
仕入れをまとめて計上する理由として、「仕入れる為に3300円かかる」と考えます
少し複雑になってきましたね( ̄∇ ̄)
何回も繰り返し問題を解いていって慣れるまで繰り返しましょう_φ(・_・
次回は現金預金を解説したいと思いますでは、また次回!